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膝痛(高齢者)

高齢者の膝痛を防ぐ
「膝の動揺を止める」セルフケア

高齢の方の膝痛は、若い人とは原因が別物。軟骨のすり減りと「膝の動揺」がカギです。理学療法士が、膝を安定させるセルフケアを動画で解説します。

解説:六層連動操法 開発者・沖倉国悦(理学療法士)

こんなこと、ありませんか?

  • 立ち上がり・歩き始めに膝が痛む
  • 階段や下り坂がつらい
  • 膝がグラグラ・不安定に感じる
  • 軟骨がすり減っていると言われた
  • 年々膝が痛くなってきた

高齢者の膝痛は「軟骨のすり減り」と「動揺」

高齢の方の膝痛は、若い人とは原因が別物。膝関節の軟骨がすり減り、骨同士がぶつかって痛みが出ます。膝の上の骨と下の骨の動きがズレると、外側の骨がすり減り、負担が集中します。

軟骨がすり減り、骨同士がぶつかって痛みが出ます(動画より)
軟骨がすり減り、骨同士がぶつかって痛みが出ます(動画より)

ポイントは膝の「動揺(グラつき)」を止めること。膝が安定すれば、すり減りや炎症を抑えられます。

膝の「動揺」を止めればOK(動画より)
膝の「動揺」を止めればOK(動画より)

膝を安定させるセルフケア

お尻と太ももの筋肉を働かせて、膝の動揺を止めます。無理のない範囲で行いましょう。

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お尻・太ももを働かせて膝を安定させる無理のない範囲で

お尻の筋肉と太ももの筋肉を鍛えて膨らませることで、すねの骨(下腿)が安定します。膝の動揺が少なくなり、炎症が減ります。膝に負担がかからないよう、痛くない範囲で。調子が良ければ少しずつ回数を増やしましょう。

お尻・太ももを鍛えて膨らませ、すねの骨を安定させる(動画より)
お尻・太ももを鍛えて膨らませ、すねの骨を安定させる(動画より)

やるときの注意

無理は禁物。 痛気持ちいい” までにしましょう。

  • 膝に負担がかからないよう無理のない範囲で
  • 炎症が悪化する(腫れ・熱感)ときは中止
  • 強い痛み・変形は整形外科へ

強い痛み・しびれ・長引く症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

膝の痛みが続くときは、全身のつながりから見直すのも大切です。お近くの認定治療院で相談できます。

「痛いから動かさない」が、いちばんの悪循環

膝が痛いと歩くのが減り、歩かないとお尻・太ももの筋肉が落ち、筋肉が落ちると膝の動揺が増えてさらに痛む——高齢の方の膝痛は、この悪循環に入りやすいのが特徴です。

逆に言えば、痛くない範囲で筋肉を使い続けることが、いちばんの進行予防。たとえば「椅子から手すりにつかまってゆっくり立つ・座る」をくり返すだけでも、お尻と太ももはしっかり働きます。

安全に鍛えるコツ

  • テーブルや手すりに手を添えて、転ばない環境で行う
  • 回数は10回程度から。翌日に痛みが残らなければ少しずつ増やす
  • 膝を深く曲げすぎない。浅い角度でも筋肉は働きます
  • 「毎日少し」が「週1回たくさん」に勝ります

よくある間違い

がんばりすぎは膝の炎症を悪化させます。

  • 痛みを我慢して深いスクワットをする
  • 急に長距離を歩く・階段の上り下りをがんばりすぎる
  • 正座やしゃがみ込みを無理に練習する

膝を守る生活習慣

体重の管理は膝への負担を直接減らします。階段の下りは手すりを使い、椅子は低すぎないものを。冷えると痛みが出やすいので、入浴やレッグウォーマーで膝を温めるのも有効です。杖や手すりを使うのは「弱った証拠」ではなく、膝を長持ちさせる賢い選択です。

痛む場所別のケアは膝の痛みのセルフケア(部位別)をご覧ください。

1日の取り入れ方(例)

「少しずつ・毎日」が膝を守ります。

  • 朝:布団の中で膝の曲げ伸ばしを数回。起きてすぐの動きを楽に
  • 日中:椅子からの立ち座りを手すりにつかまって10回。テレビの合間に
  • 夕方:短い散歩。痛みが出ない距離で切り上げる
  • 夜:入浴で温める。翌日に痛みが残ったら、その日は回数を減らす

こんなときは受診を

高齢の方の膝は、無理をすると悪化しやすい場所です。

次のような場合は、セルフケアより先に医療機関へ。

  • 膝が急に腫れた・熱を持っている・水がたまった
  • 変形が進んで真っ直ぐ立てない、膝がガクッと崩れる
  • 安静にしていても痛い、夜間に痛みで目が覚める
  • 転倒後に痛みが出た(骨折の可能性)

よくある質問

高齢でも膝痛は良くなりますか?
軟骨は戻りませんが、膝の動揺を減らして安定させると、痛みや進行を抑えられることがあります。無理のない範囲で続けましょう。
どのくらいやればいいですか?
痛くない範囲で少しずつ。膝の調子が良ければ回数を増やしてください。
痛いときはどうすれば?
腫れや熱感が強いときは休み、無理をしないでください。強い痛みは整形外科へ。
ヒアルロン酸注射を受けていますが、併用できますか?
できます。医療機関の治療と並行して、痛くない範囲の筋力づくりを続けることが進行予防につながります。主治医の指示を優先してください。
サポーターは使った方がいいですか?
歩くときの安心感や動揺の軽減に役立ちます。ただし頼りきりにせず、筋肉を鍛えるケアとセットで使いましょう。
水中ウォーキングはどうですか?
浮力で膝への負担が減るため、膝痛のある方の運動として適しています。無理のない範囲で取り入れてみてください。

もっと知りたい・相談したい方へ

その場のケアは動画で、根本の改善は治療院で。

※本記事は健康情報の提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。効果には個人差があります。しびれ・強い痛み・長引く症状がある場合は、医療機関にご相談ください。