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膝痛

膝の痛みをやわらげる
セルフケア【部位別】

膝の痛みは、痛む「場所」で対処が変わります。理学療法士が、お皿の上・下・内側それぞれのセルフケアを動画・図で解説します。

解説:六層連動操法 開発者・沖倉国悦(理学療法士)

こんなこと、ありませんか?

  • 階段の上り下りで膝が痛む
  • 立ち上がり・歩き始めに痛い
  • お皿の上・下・内側に痛みがある
  • 正座やしゃがむのがつらい
  • 変形や水がたまると言われた

膝の痛みは「炎症からの癒着」

膝の痛みの多くは、なにかしらの衝撃で関節の潤滑液(滑液)に炎症が起こり、その炎症物質から癒着が生じて起こります。だから、痛む場所の癒着をゆるめることがカギです。

炎症から癒着が起こって痛みが出ます(動画より)
炎症から癒着が起こって痛みが出ます(動画より)

とくに膝の内側は、4つの筋肉が集まる部分。ここが強張って骨盤側から引っ張られると、内側の痛みにつながります。

膝の内側は、4つの筋肉が集まる部分(動画より)
膝の内側は、4つの筋肉が集まる部分(動画より)

痛む場所別・3つのセルフケア

痛む場所に合わせて選んでください。強く押さず、痛くない範囲で行いましょう。

1

膝のお皿の“上”(膝蓋上嚢)お皿の上が痛い

膝の骨のすぐ後ろにある筋肉(ヒラメ筋)を手でつまみ、真下に下ろすように動かします。お皿の下まで動きが波及して、こわばりがゆるみます。

骨のすぐ後ろの筋肉をつまみ、真下に下ろす(動画より)
骨のすぐ後ろの筋肉をつまみ、真下に下ろす(動画より)
2

膝のお皿の“下”(膝蓋下脂肪体)お皿の下が痛い

同じように真下に引き下ろすと、膝のお皿の下に動きが伝わり、痛みのもとになる硬さがゆるみます。

真下に引き下ろすと、お皿の下に波及します(動画より)
真下に引き下ろすと、お皿の下に波及します(動画より)
3

膝の“内側”(4つの筋肉)内側が痛い

内側の強張った4つの筋肉を、骨盤から引っ張り出すようなイメージでゆるめます。膝の内側の痛みに。

内側の4つの筋肉を、骨盤から引っ張り出すイメージ(動画より)
内側の4つの筋肉を、骨盤から引っ張り出すイメージ(動画より)

やるときの注意

無理は禁物。 痛気持ちいい” までにしましょう。

  • 強い腫れ・熱感・水がたまっているときは無理をしない
  • 押して強い痛みが出るところは避ける
  • 変形性膝関節症などが疑われるときは整形外科へ

強い痛み・しびれ・長引く症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

膝の痛みがなかなか引かない・くり返すときは、全身のつながりから見直すのが近道です。お近くの認定治療院で相談できます。

なぜ「痛む場所」で対処が変わるの?

ひとくちに膝痛といっても、お皿の上(膝蓋上嚢)・下(膝蓋下脂肪体)・内側(4つの筋肉が集まる部分)では、痛みを出している組織がそれぞれ別物です。

だから「膝が痛い→とりあえず膝を揉む」では届かないことが多いのです。まず痛む場所・押してかたい場所を確かめてから、その場所に合ったケアを選ぶ——これが遠回りに見えて近道です。

効果を高めるコツ

  • お風呂上がりなど、温まって組織がゆるんだ状態で行うと効果的
  • 押す力より「皮ふごとずらす」意識。強さは痛気持ちいい手前まで
  • ケアの前後で「しゃがみやすさ」「階段の一歩目」を比べてみる
  • 毎日1〜2分、こまめに続けるのがいちばんの近道

よくある間違い

膝は「強く押せば効く」場所ではありません。

  • 痛い所を直接グリグリ押す・叩く
  • お皿を無理にグリグリ動かす
  • 腫れ・熱感があるのに我慢してケアを続ける

膝をいたわる習慣

太もも前の筋肉が硬いと膝への負担が増えるので、日頃から痛くない範囲の曲げ伸ばしで柔らかさを保ちましょう。階段の下りは手すりを、長く歩く日はクッション性のある靴を。体重の管理も膝への負担を直接減らします。

高齢の方の膝痛は原因が異なります。高齢者の膝痛セルフケアをご覧ください。

1日の取り入れ方(例)

痛む場所に合わせたケアを、生活の中に組み込みましょう。

  • :起き上がる前に膝を軽く曲げ伸ばし。動き出しの痛みを軽く
  • 日中:階段の前後や座りっぱなしのあとに、痛む場所のケアを30秒
  • :入浴後に部位別ケアを1〜2分。前後でしゃがみやすさを確認
  • 週に1回:どの場所が楽になったかメモ。場所が変わればケアも変える

こんなときは受診を

膝の痛みは、原因によって対応が大きく変わります。

次のような場合は、セルフケアより先に医療機関へ。

  • 腫れ・熱感・水がたまっている
  • 膝がロックして伸びない・曲がらない、引っかかって歩けない
  • けがのあと急に痛くなった、膝がグラグラする
  • 2〜3週間セルフケアを続けても痛みが変わらない・悪化する

よくある質問

どの場所のケアをすればいいですか?
痛む場所(お皿の上・下・内側)に合わせて選んでください。分からないときは、押して痛い・かたい所を目安にします。
水がたまっていてもやっていいですか?
強い腫れや熱感があるときは炎症が強いサインです。無理をせず、医療機関にご相談ください。
何回やればいいですか?
痛くない範囲で、気づいたときに。強く押しすぎないのがコツです。
膝がポキポキ鳴るのは大丈夫ですか?
痛みを伴わない音だけなら心配ないことが多いですが、音と一緒に痛み・引っかかり・腫れがある場合は整形外科で診てもらいましょう。
正座はしない方がいいですか?
痛みがあるうちは無理をしないでください。ケアを続けて曲がりが良くなってから、少しずつ様子を見ましょう。
運動は続けてもいいですか?
痛みが強いときは負担の大きい運動(ジャンプ・深い屈伸)を避け、水中歩行や自転車など膝にやさしい運動に切り替えるのがおすすめです。

もっと知りたい・相談したい方へ

その場のケアは動画で、根本の改善は治療院で。

※本記事は健康情報の提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。効果には個人差があります。しびれ・強い痛み・長引く症状がある場合は、医療機関にご相談ください。