CASE 52 腰痛・膝痛
原因は膝の中ではない。床で正座ができた

43年続く腰痛と正座できない右膝——原因は胸郭の前側の癒着

▶ 施術動画をYouTubeで見る

43年間ずっと腰が痛く、鎮痛剤を飲んで正座していた合気道をされる方が登場

沖倉先生

学生時代から背中の痛み、右膝の痛み、坐骨神経痛があるということですね。

患者さん

学生時代に近所の運送屋さんの倉庫でバイトをしていて、その蓄積なんでしょうね。20代後半にぎっくり腰をやって、左右とも2〜3年ごとに繰り返して。そこから43年間ずっと腰が痛いんです。

その都度、接骨院や整体に通い、のべ20件、40〜50万円は使ってきたものの「治ることはない」。右膝は20歳の頃に靭帯を損傷。60歳を過ぎてから合気道を始め、稽古の最初と最後に必ず正座をするため、鎮痛剤を飲んでから正座している状態でした。2024年12月には心房細動のアブレーション手術も受けています。

施術前検査——しゃがむと腰が痛み、起き上がるのも難しい

立ち姿を見て「結構辛そうですね」と先生。しゃがみ込みは途中で止まり、そこから上へ行こうとすると腰が痛みます。腰を反らせる動きも「ここが全然いってない」状態で、ベッドから起き上がるのも「まっすぐ行かない」。汗をかきながらの検査でした。

見立て——原因は膝関節の中ではなく、背中にこびりついたもの

沖倉先生

仰向けで見ると、左右とも大腿骨に対して脛骨が外側にずれています。膝を曲げてもここまでしか行きません。でも、膝がおかしいのは膝関節の中ではないんです。胸郭のここ、背中にこびりついたものが制限因子になっています。

心臓の手術をした方や元々心臓が悪い方は胸郭の前側がとても硬く、そこから「フロントライン」というラインで体の前側を通って膝の前まで引っ張り、膝を曲げる制限をかけている——というのが先生の見立て。肋骨の内側の胸膜、お腹の中の膜、脚の筋肉を包む筋膜は全部つながっていて、肋骨のところに粘着質なものがネチネチくっついているような状態だといいます。

施術中——「なんか溶けていく」

患者さん

動いてる、動いてる。あらららら……なんか溶けていく。

膝の曲がりは拳2個分から1個分へ。そのまま床で正座を試すと「痛くない」。ここで正座してほしいとは言っていないのですが、と先生が笑うほど自然に座り込み、反対側の脚でも床で正座ができて「もう楽勝ですね」「これは泣く人がいるの分かりますよ」。

施術後——動作が全然違う

寝返りも「全然楽」、起き上がりもすっと。立ち上がると「動作が全然違う。足の軽さ、背中の軽さ、全部軽くなりました。生まれ変わったよ、そういう表現しかない」と話されました。

沖倉先生

胸郭の前側が硬くて、そこからフロントラインで膝の前側に来て、曲げる制限をかけていた。これが一番メインでしたね。膝が痛いと膝ばかり施術しがちですが、原因がここにあったら膝を直しても膝はまだ痛いんです。

患者さん

本当に感動でした。自分の足じゃないっすよ。正座をするのが楽しみです。

動画で交わされた詳しい問診

沖倉先生

初めまして。学生時代から背中がすごく痛くなったり、右膝が痛くて、あと坐骨神経痛もあるということですね。

患者さん

学生時代に近所の運送屋さんの倉庫でバイトをしていました。その蓄積なんでしょうね。20代後半にぎっくり腰をやって、左右とも2〜3年ごとに繰り返して。そこから43年間ずっと腰が痛いんです。

沖倉先生

結構、治療院とか通われたんですか。

患者さん

その都度、接骨院とか整体とか行って、それなりには良くなるんですけど、治ることはないって感じです。

沖倉先生

合計でどれくらい行かれましたか。

患者さん

のべで20件とか。40〜50万円は使ってるでしょうね。ここでちょっとけりをつけないと、と思って。先生の動画をYouTubeで見て、ここならなんとかけりをつけてもらえるんじゃないかなと。

沖倉先生

なるほど。膝のところはどんな感じなんですか。

患者さん

右膝は坐骨神経の影響もあるんでしょうし、20歳の頃に靭帯を損傷する怪我をしまして、その影響があるんですよね。今は正座をするのが辛くて。

沖倉先生

正座が辛い。右の膝ですね。

患者さん

60歳を過ぎてから合気道を始めまして、必ず最初と最後に正座をするわけです。その時に鎮痛剤を飲んで正座するんです。これが治ってくれるとありがたいです。

沖倉先生

そっか。そんなに我慢しながら、鎮痛剤を飲んで正座をしている感じなんですね。

患者さん

あと1年半前、2024年12月に心房細動のアブレーション手術を受けています。

沖倉先生

分かりました。では、立っていただいていいですか。

動作検査と施術中のやり取り

沖倉先生

結構辛そうですね。作業員だから、荷物を下から取るっていう動作がありますよね。

患者さん

そうですね。しゃがんで作業するってことがあるんで、長時間だと結構きついです。しゃがむのはここまでなんですよ。

沖倉先生

なるほどね。これで上に行くと、こういう風になるんですね。ここが全然いってないですね。

患者さん

痛いです。本当さっと痛いんですけど。こんな感じなんで。これで腰が痛い。

沖倉先生

ではベッドから起き上がっていただけますか。

患者さん

これがまたね、難しい。まっすぐ行かないんですよ。

沖倉先生

汗かいてますね。まっすぐ寝ていただくと、左右とも大腿骨に対して脛骨が外側にずれちゃってるんですよね。両方ひどいです。足で押さえると、膝はここまでしか曲がりません。拳2個分。

患者さん

本当ですね。もっとあります。

沖倉先生

でもね、膝関節の中ではないんですよ、今膝がおかしいのは。胸郭のここ、背中にこびりついてます。さっき立っていた時に体が丸くなっていて、こっちの方が悪いですねとお話ししましたよね。そこに張り付いているものが、膝を動かなくしています。心臓の手術をしたことがある方や、元々心臓が悪い方は、胸郭の前がすごく硬いんですよ。フロントラインというラインでここからここまで硬くて、それが引っ張って膝を曲げる制限をかけている。肋骨の内側の胸膜と、お腹の中の膜と、足の筋肉を包む筋膜は全部つながっていて、肋骨のところに粘着質なものがネチネチくっついているような感じです。

患者さん

痩せたら痛みが強くなった気がするんですが、それはどうしてですか。

沖倉先生

膝とか腰は筋肉によって守られている部分があるんです。筋肉がパンプアップしている時は膝の動揺が守られている。痩せて筋肉の量が落ちると、膝が伸びている時に前十字靭帯・後十字靭帯がロックしてくれる作用ができなくなってしまう。だから痩せると痛みが起きる人は多いです。これちょっと触ってみてもらっていいですか。今もうこれでつないだんで、これです。分かります?

患者さん

動いてる、動いてる。あらららら、あららら。なんか溶けていく。

沖倉先生

そしたら膝の方ね。かなり可動がすんなりになってますね。拳1個分ぐらいに今なってますんで、だいぶ良くなってると思います。

患者さん

おお、すごい。いきますね。すごい。

沖倉先生

えっ、ここで正座してほしいとは言ってないんですけど、大丈夫ですか。

患者さん

いや、もうこれが一番。できてますね。痛くない。びっくり。

沖倉先生

良かったです。これ床ですからね。

患者さん

これもできなかったんですけど。いやあ、嬉しい。これは泣く人がいるの分かりますよ。

沖倉先生

こっちでできたらもう必要ないんですけど、反対側でもちょっとやっていただいていいですか。

患者さん

こっちも床でできますね。もう楽勝ですね、全然。これで合気道の先生の話を集中して聞けます。これは泣きます。

施術後の再検査

沖倉先生

ここから寝返り。どうですか、体の方は痛くないですか。

患者さん

全然楽。こっちも楽です。

沖倉先生

いいですね。さっきこれがすごい辛そうだったからね。体のバランスも変わりましたね。

患者さん

起きれます。すごい、すごい。これもいい。

沖倉先生

では起き上がって立っていただいて。

患者さん

動作が全然違う。びっくり。足の軽さ、背中の軽さ、全部軽くなりましたね。生まれ変わったよ。そういう表現しかない。

沖倉先生

特に胸郭の前側が硬くて、そこからフロントラインで膝の前側に来て、曲げる制限をかけていた。これが一番メインでしたよね。背中側の膜も固まっていたんですけど、前側がやっぱり硬くて。心臓が悪いことと一致していた感じです。

患者さん

胸の前が硬くて、それが膝に来てたんですね。この正座は感動です。あれがしたかったんですよ。

沖倉先生

一般的には膝が痛いと言ったら膝ばっかり施術するんです。だけど膝をやってもこれは治らない。手術された患者さんも、原因がここにあったら膝を直したとしても膝はまだ痛いんです。全身がつながっていて、膝に関連して痛みが起こっています。

患者さん

びっくりです。そういうことがあるんですね。本当に感動でした。自分の足じゃないっすよ。正座をするのが楽しみです。

沖倉先生

良かったです。こちらこそありがとうございます。

FAQ

この症例についてよくある質問

この症例では、どのような悩みが紹介されていますか?

腰痛・膝痛という悩みを抱えた方の症例です。原因は膝の中ではない。床で正座ができたという生活上の困りごとから、問診と動作検査、施術前後の変化までを紹介しています。

なぜ痛む場所ではなく、離れた部位を施術するのですか?

六層連動操法は、痛みの原因を痛む場所だけに求めません。皮膚から骨まで六つの層の癒着や、筋膜のつながりをたどり、離れた部位(お腹・胸郭・首・過去の手術痕など)から動きを取り戻します。この症例でも、痛む場所とは別の部位に着目して施術しています。

この施術は、どこで受けられますか?

六層連動操法は、セミナーを修了した認定施術者が全国・海外の治療院で行っています。お近くの認定治療院は「全国の治療院」ページからお探しください。

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