背中と腰が重く、歩くこと自体が苦痛です。脊柱管狭窄症で手術を勧められました。
胃がんの手術で胃を全摘出した既往があるクライアントさん。腰・背中の痛み、両脚のしびれと痛みがあり、歩いては休む「間欠性跛行」がみられました。
先生に「手術で治りますか」と聞いたら「分からない」と言われて、不安でした。
歩行、前後屈、片脚上げを確認したうえで、沖倉先生は胃の手術部位周辺と骨盤内の硬さに注目します。
本来は動く膜が、胃の周辺から骨盤へ張りつくように固まっています。脚の前側にも影響しています。
足や腰だけを直接施術するのではなく、胃の手術後に硬くなった腹部と骨盤内のつながりを慎重にゆるめます。
足が痛いのに、なぜお腹を触るのか不思議でした。今までそんな施術を受けたことがありません。
施術後は前後屈で痛みが出にくくなり、左右の脚上げも滑らかに。歩行時の姿勢と足運びにも変化が表れます。
さっきとは全然違います。本当にびっくりしました。
病院では、脊柱管狭窄症の手術を勧められたんですね。
はい。でも、手術をすれば治るのか尋ねても、分からないと言われました。
胃がんで胃を全摘した後から、背中や腰の重さも強くなりましたか?
手術後から身体が前へ丸まり、歩くと背中と脚がつらくなるようになりました。
大きな手術の後ですから、腹部の動きと腰・骨盤のつながりも確認します。
脚が痛いのに、お腹から見るのはやはり不思議です。
本来は動く膜が、胃の周囲から骨盤へ張りつくように固まり、脚の前側を引いています。
傷の近くを強く押されるのではないかと心配でしたが、痛くありません。
傷を無理に押さず、離れた場所から少しずつ動きをつなげています。
お腹が広がり、腰を伸ばしやすくなってきました。
起き上がって、脚を片方ずつ持ち上げてみましょう。
脚が軽いです。さっきは腰ごと持ち上げる感じだったのに、脚だけ動きます。
次は普段の速度で歩き、背中と腰の重さを比べてください。
身体が起きて、歩幅も広がりました。歩く苦痛がまるで違います。
手術の判断や狭窄症の管理は主治医と相談しながら、この変化の経過も見ていきましょう。
手術をするかしないかだけで悩んでいましたが、身体にまだ動ける部分があると分かり、選択を落ち着いて考えられそうです。
食事や体力の状態も含め、胃の全摘後の身体へ無理をかけないことが大切です。歩ける距離は少しずつ確かめてください。
付き添いの方も「歩きにくそうな姿を見るのがつらかったので、今は安心しました」と、歩行の変化を見守りました。
※胃がんや脊柱管狭窄症そのものを治療するものではありません。手術の要否や症状の診断は主治医へご相談ください。