現在、脊柱管狭窄症とヘルニアで、足のしびれがひどいということですね。診断されたのはいつ頃ですか?
2025年です。去年の4月ぐらいから痛みが出始めて、ちょっとしたぎっくり腰かなと思っていたら、かなり激しくなって。最終的に自分で歩けなくなってしまいました。
歩けなくなって病院へ運ばれ、そのまま入院。ブロック注射は嫌だったものの、結局6回ほど打ったが効かず、入院を続けるうちにようやく少し歩けるようになったといいます。ただ、当初は車椅子。やっと松葉杖で歩けるかという状態で「このまま入院していても仕方がない」と強引に退院し、ベッドの上でスマホを頼りに探すなかで沖倉先生の動画にたどり着いたそうです。奥さまも一緒にYouTubeを見ながら、背中や腰を少しずつ押してあげていたと話します。
歩いている時には常にしびれがあって、もうそれが困ったままなんです。体がロボットみたいな歩き方になってしまって。
歩く姿を見た沖倉先生も「かなり重症そうだ」と感じるほど。左のお尻が抜けず、常に左脚の外側だけで体を支えるような歩き方になっていました。奥さまは「歩けなくなって車椅子になった時は、気持ち的にも落ち込んでしまって。この先どうなるんだろう、仕事はできるのかなと思った」と当時を振り返ります。
足の裏の踏み加減ですが、ブーツを履く時に母趾球という部分がありますよね。そこが踏めていない。足の外側だけで歩いている感じです。
そうなんです。母趾球のところが全然踏めなくて、常に外側で足をついています。登る時も同じで、右足のようには踏めないんです。
左足はいつも外側重心で、接地の感覚がつかみにくく「いつか踏み外すのではないか」という怖さがあると言います。階段を降りる時も、痛みの出ない右足からしか踏み出せません。左が怖いぶん右側にも力が入り、右手にも余計な緊張が入って全身でバランスを取ろうとしていました。問題の左脚一本で立ってもらうと、手で支えないと立っていられず、支えを外すとすぐにぶれてしまう。右脚では何ともないのに、左だけ接地の感覚が大きく違う状態でした。
今、左足の外側からビーッと張りが出て、そこから骨盤の中につながっています。骨盤の内側に癒着があるんです。まずそれを取ってから、しびれがどう変化するかを見ていきましょう。
今までこういうやり方をしてもらったことは一度もないですね。
ブロック注射を打ったのは第5腰椎の関節あたり。しかし沖倉先生は、しびれの出発点はそこではなく、左足の外側から骨盤内へつながる癒着にあると見立てます。まずその一点をゆるめ、しびれと接地感の変化を確かめていきます。
さっき最初に押してもらった時、お尻のところに突っ張り感があったんですけど、それがスパンと抜けたんですよ。歩く時の感覚がすごく楽になりました。
骨盤内の癒着を剥がすと、お尻の突っ張りが抜け、そこから左脚外側の硬さもほどけていきました。さらに触れていくと、硬いのは骨盤だけではなく背骨全体。下から上まで固まっており、以前に強いぎっくり腰をやった時から背骨がまとまって硬くなっていたと考えられました。その硬さが左の内転筋(内ももの筋肉)を通じて脚のしびれや痛み、バランスの崩れにつながっていたのです。途中で一度起き上がり、立った感覚を確かめます。
設置感が全然違います。安定感が全く違う。さっきは先生に支えられていたのに、この時間だけでここまで変わるんですね。
立ってみると左足の接地の感覚がはっきりし、支えなしでも安定します。歩いてみて「走れそう」と言うので実際に走ってもらうと、問題なく走れました。さきほどは左から上がれなかった階段も、今度は普通に上がれ、「小走りで上がりたいぐらい」と笑顔に。「この一歩が安心というか、お気楽で、すごく楽。全然違います」と、その場で何度も歩き比べていました。
左から上がれなかった階段も、今は普通に上がれていますね。
半信半疑で、嘘だろうと思って来たんですけど、全然本当でした。この状態が維持できるだけでもありがたいです。
歩けなくなったのは、いつ頃からだったのですか。
去年の4月ぐらいからです。最初はちょっとしたぎっくり腰かと思ったんですが、痛みがどんどん激しくなって、最終的に自分では歩けなくなってしまいました。
それで入院されたんですね。病院ではどんな治療を。
家での生活も無理だったので、とりあえず入院させてもらって。すごく嫌だったんですが、ブロック注射を打つことになって。結局6回ぐらい打ちましたが、まったく効かなくて。
歩けないというのは、車椅子ということですか。
そうです。当初は車椅子でした。やっと松葉杖で歩けるかなという状態になったので、これ以上入院していても仕方がないと、強引に退院させてもらいました。
歩く時は、常にしびれがあるんですね。
常にしびれがあって、もう困ったままです。左のお尻がずっと抜けなくて、ロボットみたいな歩き方になってしまって。
足の裏を見せてください。母趾球のところが踏めていませんね。外側だけで歩いている。
そうなんです。外側だけで、母趾球が全然踏めません。接地の感覚が分かりにくくて、いつか踏み外すんじゃないかという怖さがあります。
では左脚一本で立ってみましょう。手で支えないで。
ああ、ダメですね。支えないとぶれてしまいます。右は全然平気なんですけど。
左足の外側から張りが出て、骨盤の中につながっています。骨盤内に癒着があるので、まずそれを取ってから、しびれの変化を見ていきますね。いきますよ。
あっ……最初に押してもらった時のお尻の突っ張りが、スパンと抜けました。歩く時の感覚が全然違います。
だいぶ良くなった感じなので、一度起きて立ってみましょうか。
立てる。設置感が全然違う。安定感が全く違いますね。さっきは支えてもらっていたのに。
走っても大丈夫ですよ。階段も行ってみましょう。
本当に走れる……走れます。階段も、さっき左から上がれなかったのに、今は普通に。小走りで上がりたいぐらいです。
原因を説明しますね。ブロック注射を打ったのは第5腰椎の関節あたりですが、そこが原因ではありませんでした。足の外側のしびれは骨盤内の癒着から来ていて、そこを取ると張りが抜けた。さらに背骨全体が下から上まで固まっていて、それが左の内転筋を通じて脚のしびれやバランスの崩れにつながっていました。
こんなに感覚が戻ると、日常生活も本当に楽になります。半信半疑で嘘だろうと思って来ましたが、全然本当でした。あそこまで回復できるとは、すごくびっくりしました。
脊柱管狭窄症・車椅子という悩みを抱えた方の症例です。激痛としびれで入院し、一時は車椅子で生活していた男性という生活上の困りごとから、問診と動作検査、施術前後の変化までを紹介しています。
六層連動操法は、痛みの原因を痛む場所だけに求めません。皮膚から骨まで六つの層の癒着や、筋膜のつながりをたどり、離れた部位(お腹・胸郭・首・過去の手術痕など)から動きを取り戻します。この症例でも、痛む場所とは別の部位に着目して施術しています。
六層連動操法は、セミナーを修了した認定施術者が全国・海外の治療院で行っています。お近くの認定治療院は「全国の治療院」ページからお探しください。
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