今日はどのあたりがつらいですか。座骨神経痛だとうかがいましたが。
前屈は大丈夫なんですが、お尻のここから腿、ふくらはぎまで痛くて。足の裏はずっとしびれています。左に体重をかけると左へ、そのうち両足へ広がっていく感じです。
この男性は沖縄から来院しました。予約の返事が届くとすぐに航空券とホテルを手配したそうです。腰から足のしびれだけでなく、頭痛は40年来のつきあいで、40年前から頭痛薬を朝昼晩と飲み続け、ひどいときは一日に何錠も重ねてきたといいます。5年前には肩・腕の手術も受けており、痛みとしびれが全身のあちこちに散らばった状態でした。
つらさは一か所にとどまりません。お尻から腿、ふくらはぎへと走る痛みに加え、足の裏のしびれ、40年続く頭痛、そして肩。肩は挙上こそある程度できるものの、叩いたり衝撃が加わるとどんどん痛みが増し、常に違和感がまとわりつくといいます。手の指も自分で引っ張らないと伸びず、それが当たり前になっていました。
頭痛薬は40年、朝昼晩ずっと飲んでいます。肩は痛みというより違和感がずっと消えなくて。指も、放っておくとここまでしか伸びないんです。
前屈は問題ないものの、首は後ろへ倒すとまったく動かず、前へは少しだけ。側屈は右がやや出にくい状態でした。横向きで足を持ち上げると、ふくらはぎの縁にしびれが走ります。沖倉先生が腕に触れただけで、右側——手術を受けた側——がとくにひどいことを言い当てました。
腕に触れただけで、今どんな症状が出ているか分かります。やはり手術をしている右のほうがひどいですね。
首は後ろがもう全然ダメで。右の腕は、自分でも悪いのは分かっていましたが、触っただけで分かるんですね。
座骨神経のあたりだけの問題ではなさそうです。背中の内側の筋肉がひどく張っていて、ここが足のしびれにもつながっている。しかも硬さは肋骨の中にへばりついていて、そこを揉んでも取れないんです。
背中がそんなに関係しているとは。しびれは足の問題だとばかり思っていました。
沖倉先生の見立てでは、痛む足や肩そのものより、背中の内側から肋骨の奥に張りついた硬さ、そして手術の影響で残った癒着が原因でした。だからその場をマッサージしても戻ってしまう。離れた足からつなげてゆるめていく——それが施術の道筋です。
まず右の足からアプローチし、背中の内側の張りへとつなげていきます。硬さが少しずつ剥がれ、足のしびれの中心が小指側から親指側へと移り、抜けていくのが手で分かるほどでした。続いて肩。上側の硬さを取り、残った前側は足からつなげてゆるめます。さらに首の筋肉へ。ここが40年来の頭痛の出どころだと見て、緩んでいく感覚を本人にも確かめてもらいました。
足からつなげていきますよ。ほら、しびれの中心が動いて、抜けてきましたね。肩のこの張りが、首をたどって頭痛につながっている。ここを抜いてしまえば頭痛は起こりにくくなります。
あ、本当だ。分かります、抜けていくのが分かります。最初にやってもらったとき、すごいと思いました。
一度起き上がってもらうと、男性は「楽になっている、全然ない」と驚きました。歩いても体が軽い。首の痛み、肩の痛み、腰の痛み、足のしびれ——散らばっていた不調が、まとめて軽くなっていました。自分で引っ張らないと伸びなかった指も、力を入れずすっと伸びるようになっていました。
嘘みたいに全部取れました。首も肩も腰も、足のしびれも。指もほら、普通に伸びる。これもびっくりです。頭もすっきりして、目までよく見えます。
今日はどこがいちばんつらいですか。
お尻のここから腿、ふくらはぎまで痛くて、足の裏がずっとしびれています。左に体重をかけると左へ寄ってきて、そのうち両足に広がっていくんです。
頭痛もお持ちだとか。
40年です。40年前から頭痛薬を朝昼晩飲んでいて、ひどいときは一日に何錠も。もう手放せません。
首の動きを見てみましょう。後ろへ倒すと……。
後ろはもう全然ダメです。前は少しだけ大丈夫で。
肩はいかがですか。
挙げるのはある程度できるんですが、叩いたり衝撃が来るとどんどん痛くなって。痛みというより、違和感がずっとあるんです。5年前に手術もしています。
腕に触れただけで分かります。手術をしている右のほうがひどいですね。まず右の足からいきましょう。足を持ち上げると……これはしびれがきついですね。
あ、ふくらはぎの縁にきます。
背中の内側の筋肉がひどく張っていて、これが足のしびれの元です。しかも肋骨の中にへばりついている。ここは揉んでも取れないので、足からつなげて取っていきます。
なんとなく分かります。軽くなってきました。
しびれの中心が小指側から親指側へ移りましたね。今、抜けていますよ。
本当だ、分かります。お尻の重さも抜けてきました。
次は肩です。上側を抜いて、残った前側は足からつなげます。この肩の張りが首をたどって頭痛につながっているので、そこも抜いてしまいましょう。首の筋肉に触れていてください。
あ、緩んでくるのが分かります。肩がだいぶ楽になってきました。
では一度、起きてみてください。
楽になっています。全然ない。歩いても軽いのが分かります。嘘みたいに全部取れました。
かなり硬く、癒着も強かったですが、首も肩も腰も、足のしびれも全体的に良くなりましたね。
先生が言う「抜ける」って、あったものが本当になくなっていく感覚なんですね。痛みがある人にしか分からない、あの感じ。気持ちよかったです。来て本当に良かった。
40年の全身不調という悩みを抱えた方の症例です。全身の痛みが嘘みたいに消えた!という生活上の困りごとから、問診と動作検査、施術前後の変化までを紹介しています。
六層連動操法は、痛みの原因を痛む場所だけに求めません。皮膚から骨まで六つの層の癒着や、筋膜のつながりをたどり、離れた部位(お腹・胸郭・首・過去の手術痕など)から動きを取り戻します。この症例でも、痛む場所とは別の部位に着目して施術しています。
六層連動操法は、セミナーを修了した認定施術者が全国・海外の治療院で行っています。お近くの認定治療院は「全国の治療院」ページからお探しください。