CASE 25 首・肩・背中の痛み
A型肝炎の治療後、20年以上続く首・肩・膝の不調

20年以上続く首・肩・背中の痛み——肝炎後の癒着をたどる

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後ろを振り向くたび、身体ごと回していた女性が登場

以前、娘さんの施術で沖倉先生を訪ねたことがきっかけで来院されたクライアントさん。ご自身も長く体調が思わしくなく、首・肩・背中、そして膝の内側の痛みが20年以上続いていました。首を横に向けようとしても回らず、後ろを見る時は身体ごと向きを変えるのが当たり前になっていたそうです。

沖倉先生

日常で一番困っているのは、どんな場面ですか?

患者さん

最近は鞄を長い時間持てないんです。最初は重いからかなと思ったんですけど、軽くても肩がすごく痛くなって。リュックにしても痛くて痛くて。

症状/困っている場面

首が回らないため、自転車や車・バイクに乗って後ろを確認する時が特に大変。振り向くたびに身体全体で向きを変えなければならず、後ろを向くと痛みが出るので怖さもありました。既往には、30年ほど前の尾てい骨付近の手術と、2000年にアジアを旅していた際、ネパールで患ったA型肝炎があります。現地で入院し、その後2年ほど抗生物質を飲み続け、腸内の状態が乱れて皮膚が痒くなるといった症状も経験していました。

患者さん

後ろを向く時は、全部こう身体ごと行かないといけなくて。ちょっと怖い感じなんです。

動作検査

腕は上がるものの、後ろに回そうとすると背中が強く突っ張り、その硬さが首から頭の方までつながっていました。首を左右に回旋するとピキッと痛みが走り、可動域も小さいまま。さらに脚を上げてもらうと、右脚が途中までしか上がらず、指で押さえると重く硬い。腕を上げる動きでも、右の上腹部から引っ張られていることが確認できました。

沖倉先生

脚を上げてみてください。……このくらいまでしか上がらないですね。押さえますよ。硬い。ずいぶん重たいです。

痛む首や肩ではなく“右の肝臓周辺”に着目

沖倉先生

一つ気になるのが、右の肝臓の方です。A型肝炎の炎症が肝臓の内部で癒着して、それが上へ、首や肩まで来ているのかもしれません。

患者さん

今まで誰も、そんなこと言ってくれませんでした。どこへ行っても、年だから、更年期だから、姿勢が悪いからって。

沖倉先生は、肝臓周辺の癒着が首や肩を引っ張り、自律神経・交感神経を圧迫することで、耳の不調なども含めた症状につながっている可能性を見立てました。右側の肝臓は大きいため、その影響が右の首・肩に強く出ていたと考えられます。

施術——顎から腹部、そして尾骨へ

まず顎のあたりから硬さを波及させ、腰の方へ。自律神経に関係する筋肉をたどっていくと、硬さは尾骨のあたりにまで及んでいました。片側を緩めると、反対側の状態が本人にも分かるように変化。中でずっと動いている感じがして、皮膚まで柔らかくなっていきます。

患者さん

柔らかい……。皮膚がすごく柔らかくなってる。片方を取ったら、こっちも分かるようになってきました。

施術後の変化——首がめっちゃ回る

さっきまで途中までしか上がらなかった脚が軽々と上がり、指一本で押しても力が入らないほど軽くなりました。首を回すと突っ張りが消え、後ろまでしっかり向けます。前で腕を組んでの左右回旋も、施術前とは別人のよう。長年、下から強い力で引っ張られていた状態が改善したことで、動きが一気に戻りました。

患者さん

首、首めっちゃ回る! こんなに後ろに行けたことない。全然違います。突っ張りがない。

沖倉先生

下からすごい力で引っ張られていたのが改善したからです。しかも20年来のものですからね。多分これ、戻らないです。自信あります。

動画で交わされた詳しいやり取り

沖倉先生

首や肩、背中の痛みは、どのくらい続いていますか?

患者さん

もう20年以上です。首と肩と背中、それに膝の内側もずっと痛くて。

沖倉先生

これまでに、大きな病気や長い治療をしたことはありますか?

患者さん

30年ほど前に尾てい骨のあたりを手術しました。あと2000年に、ネパールを旅していた時にA型肝炎で入院して、その後2年くらい抗生物質を飲み続けたんです。皮膚が痒くなったりもして。

沖倉先生

日常でいちばん困るのは、どんな時ですか?

患者さん

鞄を長く持てないんです。軽くても肩が痛くて。あと自転車や車で後ろを振り向く時、首が回らないので身体ごと向くしかなくて、怖いんです。

沖倉先生

腕は上がりますね。でも後ろに回すと、背中のここがすごく突っ張っている。この硬さが首から頭の方までつながっています。

患者さん

そうなんです、突っ張ります。後ろに回そうとすると全然いかなくて。

沖倉先生

脚を上げてみましょう。……このくらいまでですね。押さえると硬くて重たい。腕を上げる時も、右の上腹部から引っ張られています。一つ、肝臓の方が気になります。

患者さん

へえ、肝臓ですか。確かに重いです。

沖倉先生

A型肝炎の炎症が肝臓の内部で癒着して、それが上に来て、首や肩を引っ張っている。自律神経・交感神経も圧迫して、いろんな症状につながっているのかもしれません。右の肝臓は大きいですからね。

患者さん

どこへ行っても、年だとか更年期だとか姿勢が悪いとか、それしか言われませんでした。誰もそんなこと言ってくれなかった。

沖倉先生

顎のあたりから波及させて、腰、そして尾骨の方へ。自律神経に関係する筋肉をたどります。ここ、尾骨にも来ていますよ。

患者さん

尾骨、ここに来てるんですか。……あ、中でずっと動いてる感じがします。柔らかい。皮膚まで柔らかくなってる。

沖倉先生

では、自分で脚を開いてみてください。……かなり上がるようになりましたね。さっきは全然上がらなかったのに。

患者さん

軽いです。さっきは指一本で押されてもすごく重かったのに、全然力が入らない。

沖倉先生

首も回してみましょう。前で腕を組んで、右、左。

患者さん

全然違います。余裕です。首めっちゃ回る。こんなに後ろに行けたことない。痛くないです。

沖倉先生

おそらく胸郭出口症候群といって、鎖骨の間で腕の神経が締めつけられていた部分もあると思います。斜角筋のあたりですね。そこも改善されているはずです。

患者さん

そんなのがあるんですね。今はどこも痛くないです。

沖倉先生

予想通り、長い間A型肝炎を患って、抗生物質を飲み続けた——そこから炎症が広がって癒着したのが大元でした。骨盤内にも少し癒着はありましたが、そちらは大した影響はなかった。この肝臓周辺が両肩を突っ張らせ、首の痛みも引き起こしていたんです。

患者さん

肝臓が原因だったなんて……。他で揉んでもらってもすぐ戻っていた理由が、やっと分かりました。

沖倉先生

こちらが引っ張っているから、余計に取りにくくて、取っても戻ってしまっていたんですね。しばらく様子を見て、経過を教えてください。

患者さん

はい。首の動きがこんなに違うなんて、信じられません。今日は本当にありがとうございました。

FAQ

この症例についてよくある質問

この症例では、どのような悩みが紹介されていますか?

首・肩・背中の痛みという悩みを抱えた方の症例です。A型肝炎の治療後、20年以上続く首・肩・膝の不調という生活上の困りごとから、問診と動作検査、施術前後の変化までを紹介しています。

なぜ痛む場所ではなく、離れた部位を施術するのですか?

六層連動操法は、痛みの原因を痛む場所だけに求めません。皮膚から骨まで六つの層の癒着や、筋膜のつながりをたどり、離れた部位(お腹・胸郭・首・過去の手術痕など)から動きを取り戻します。この症例でも、痛む場所とは別の部位に着目して施術しています。

この施術は、どこで受けられますか?

六層連動操法は、セミナーを修了した認定施術者が全国・海外の治療院で行っています。お近くの認定治療院は「全国の治療院」ページからお探しください。

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