CASE 26 歩行困難・足のしびれ
手術を勧められ、かかとに体重をかけられなかった方

歩くのもつらい両脚のしびれ——過去の手術痕から原因を探る

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両脚のしびれとかかとの痛みで、手術を勧められた女性が登場

沖倉先生

初めまして。北海道からわざわざお越しいただいたんですね。今、一番困っているのはどんな症状ですか。

患者さん

1か月ほど前から両足の感覚が鈍くなって、しびれと、ピクピクする軽い痙攣が起こっています。それに左足のかかとがとても痛いんです。

朝起きて歩き出す時が特につらく、かかとが痛くて体重を乗せられない。整形外科では「手術をしないなら、ほかにすることはない」という趣旨の説明を受け、すぐに手術する決心がつかず、それきり通うのをやめていたそうです。北海道からわざわざ相談に来られたクライアントさんです。

朝、玄関を出るまでが一番つらい

患者さん

一番困っているのは足裏かもしれません。足裏が痛くて、立って歩いた時に特に痛いんです。

沖倉先生

立って、玄関を出る時が一番痛い感じですか。

患者さん

はい、玄関を出るまでが痛くて。段差を降りる時も、ここに違和感があります。

痛いところをかばううちに、歩き方そのものが変わってきていました。まず立ち姿と歩き、そして足の動かし方から確認していきます。

かかと荷重・回旋・後屈を確認

沖倉先生

片足を前に出してみましょう。つま先ではなく、かかとから床につけてください。かかとがついた時の痛みを教えてくださいね。

患者さん

これ、やると痛いです。ここがもう痛くて、体重を乗せられません。

続いて体を左右へひねる回旋を見ると、両側とも背中が痛み、片側は「突っ張る感じ」で最後まで回りきりません。後屈では強い反り腰が確認され、あお向けで腰の下には手がすっと入るほどの隙間がありました。

沖倉先生

かなりの反り腰ですね。腰の下に隙間があって、手が全部入ってしまいます。左右で背中の張りにも差がありますね。

痛む足ではなく、10年前の手術痕(お腹の奥)に着目

沖倉先生

この痛みがどこから来ているのか。お腹の奥、下腹部の中から来ていますね。10年前に婦人科系の手術を受けていますよね。

患者さん

はい。でも、あちこちが痛いのと、昔の手術がつながるんですか。

沖倉先生

手術をすると、ほぼ100パーセント癒着します。今回は大掛かりな手術だったので、必ず癒着している。当時は分からなくても、数年たってから離れた場所に症状が出る方はとても多いんです。

沖倉先生の見立てでは、下腹部の奥で縮んで硬くなった部分が足の方から引っ張られ、内側の筋肉を固めていました。外側は比較的柔らかいのに、内側だけが強く固まっている左右差もあります。同じお腹の硬さが、首・肩・腕の制限や、親指側のしびれにもつながっていました。

沖倉先生

股関節を曲げると、真ん中のところで止まってしまう。ここが90度から先に曲がりません。かかとの痛みは、背中の後ろ側(バックライン)が突っ張っている影響も重なっています。

施術——お腹の癒着から股関節・かかとへ

下腹部の奥にある癒着を、少しずつゆるめていきます。途中で「これ、柔らかくなったの分かりますか」と手を止めて、本人に変化を確かめてもらいます。

沖倉先生

これ、分かりますか。ここが柔らかくなってきました。

患者さん

柔らかくなる感じが、だんだん分かるようになってきました。

沖倉先生

癒着を2か所取りました。股関節の曲がりも、ほら、行くでしょう。さっきよりも脚が上がっていますよね。

施術後の変化——かかとがつき、内側に体重が乗る

起き上がって立ち、もう一度かかとから床につけてもらいます。さっきはつけられなかったかかとが、すっとつきました。

患者さん

かかとがつきます。さっきはつけなかったのに、全然痛くないです。

沖倉先生

つま先を離すのも大変でしたもんね。それができるってすごいですよ。軽やかですね。

患者さん

はい、普通に歩けます。ちゃんと内側にも体重をかけられます。軽いです。

最後にもう一度、左右の回旋、後屈、側屈を確認します。どれも施術前とは動きがまったく違い、痛みも出ませんでした。

動画で交わされた詳しいやり取り

沖倉先生

両足の感覚が鈍くなったのは、いつ頃からですか。

患者さん

1か月ほど前からです。しびれに加えて、ピクピクする軽い痙攣も起こっています。

沖倉先生

左のかかとは、どのタイミングで一番痛みますか。

患者さん

朝起きて歩き出す時です。玄関を出るまでが一番つらくて、かかとに体重を乗せられません。

沖倉先生

整形外科では、どんな説明を受けましたか。

患者さん

手術をしないなら、ほかにすることはないと言われました。今すぐ手術する気にはなれなくて、それから通っていません。

沖倉先生

まず、つま先ではなくかかとから床につけてみましょう。痛みを教えてくださいね。

患者さん

ここが痛くて、体重を乗せられません。かかとがついた瞬間に痛みます。

沖倉先生

体を左右へひねると、背中や足に痛みはありますか。

患者さん

こちら側は背中が痛くて、反対は突っ張って回りきりません。

沖倉先生

この痛みは、お腹の奥から来ています。10年前の婦人科系の手術で癒着が残り、それが足の内側や股関節、背中まで引っ張っているんです。

患者さん

昔の手術が、今の足のしびれやかかとの痛みにつながっているなんて、考えたこともありませんでした。

沖倉先生

お腹の癒着を2か所取りました。股関節の曲がりも戻ってきています。もう一度立って、かかとをついてみましょう。

患者さん

つきます。さっきは怖くてできなかったのに、痛くありません。内側にも普通に体重を乗せられます。

沖倉先生

今日の見立てをお伝えしますね。予想どおり、婦人科系の手術の影響で癒着が強く、両足が硬くなっていました。その違和感が膝にも出て、首や肩こりにも結びついていた。かかとは背中の後ろ側の張りが影響していました。骨盤の中から全体に広がっていたんです。これで落ち着くと思いますよ。

患者さん

施術中は何をされているのか分かりませんでしたが、終わってみると、かかとに体重を乗せられるし、手も痛くない。とても楽です。北海道に戻ってからも経過を見て、報告しますね。

FAQ

この症例についてよくある質問

この症例では、どのような悩みが紹介されていますか?

歩行困難・足のしびれという悩みを抱えた方の症例です。手術を勧められ、かかとに体重をかけられなかった方という生活上の困りごとから、問診と動作検査、施術前後の変化までを紹介しています。

なぜ痛む場所ではなく、離れた部位を施術するのですか?

六層連動操法は、痛みの原因を痛む場所だけに求めません。皮膚から骨まで六つの層の癒着や、筋膜のつながりをたどり、離れた部位(お腹・胸郭・首・過去の手術痕など)から動きを取り戻します。この症例でも、痛む場所とは別の部位に着目して施術しています。

この施術は、どこで受けられますか?

六層連動操法は、セミナーを修了した認定施術者が全国・海外の治療院で行っています。お近くの認定治療院は「全国の治療院」ページからお探しください。

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