六層連動操法← セルフケア一覧
慢性痛

痛みが長引く
「やめたい習慣」3選

治療してもなかなか治らない——それは、痛みを長引かせる“習慣”のせいかもしれません。20年重症患者を診てきた理学療法士が、避けたい3つの習慣を解説します。

解説:六層連動操法 開発者・沖倉国悦(理学療法士)

こんなこと、ありませんか?

  • 痛みが慢性化している
  • 治療しても戻ってしまう
  • つい痛い所を押したり揉んだりする
  • 座りっぱなしが多い
  • 脂っこい食事が多い

痛みを長引かせる「3つの習慣」

痛みが長引くのは、体質ではなく日々の習慣が原因のことがあります。次の3つは、炎症や癒着を招き、痛みを長引かせてしまう習慣です。

やめたい3つの習慣

心当たりがあれば、今日から見直してみましょう。

1

脂質のとりすぎ(炎症を招く食事)習慣①

ポテトチップスなど脂質の大量摂取は、体の炎症を招き、組織が癒着しやすくなります。ある腰痛の方も、脂質過多の食生活が影響していました。

脂質のとりすぎが炎症を招きます(動画より)
脂質のとりすぎが炎症を招きます(動画より)
2

痛いのに、無理な揉みほぐし・ストレッチ習慣②

無理なストレッチや揉みほぐしなど、痛み刺激を与え続ける行為は、かえって炎症を起こすのでNG。良かれと思って強く揉むのは逆効果です。

痛み刺激を与え続けるのは炎症のもと(動画より)
痛み刺激を与え続けるのは炎症のもと(動画より)
3

動かない(座りっぱなし)習慣③

歩かず座り続けるなど「動かない」習慣も痛みを長引かせます。動物実験でも、動かないだけで痛みを強く感じるようになることが示されています。

「動かない」習慣が痛みを強くします(動画より)
「動かない」習慣が痛みを強くします(動画より)

やるときの注意

無理は禁物。 痛気持ちいい” までにしましょう。

  • 自己判断で無理をしない
  • 食事制限は持病のある方は医師に相談を
  • 強い痛み・しびれは医療機関へ

強い痛み・しびれ・長引く症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

習慣を見直しても痛みが続くときは、全身のつながりから見直すのが近道です。お近くの認定治療院で相談できます。

痛みには「悪循環」があります

痛い→動かない→血流が落ちて組織が硬くなる→ますます痛みに敏感になる——慢性痛には、この悪循環がひそんでいます。長く痛みが続くと、脳自体が痛みを感じやすくなることも分かってきています。

3つの習慣をやめることは、この悪循環の入り口をふさぐこと。特別なことをしなくても、「やめる」だけで体は回復に向かい始めます。

置き換えのコツ

  • ポテトチップスなどの揚げスナック→素焼きナッツやフルーツに置き換える
  • 「強く揉む」→痛くない範囲でやさしく動かすに置き換える
  • 座りっぱなし→30分〜1時間に1回立つ。タイマーやスマートウォッチの活用を
  • 3つ同時に完璧を目指さず、できそうなものから1つ

よくある間違い

「良かれと思って」が痛みを長引かせていることがあります。

  • 痛い所を毎晩強く揉む・マッサージ機を長時間当てる
  • 痛みを我慢していきなり激しい運動を再開する
  • 極端な食事制限で体調を崩す——バランスが第一です

今日からの小さな一歩

あわせて、睡眠と入浴も回復の土台です。シャワーだけで済ませず湯船に浸かる、寝る前のスマホを控える——それだけでも体の回復力は変わります。

食事の具体的な整え方は痛みを遠ざける食習慣、動く習慣づくりは痛みが消える歩き方が参考になります。

1週間の取り組み方(例)

3つ同時ではなく、1週間ごとに1つずつが続きます。

  • 1週目:座りっぱなしを30分〜1時間で区切る。タイマーを活用
  • 2週目:揚げスナックをナッツ・フルーツに置き換える
  • 3週目:痛い所を揉む代わりに、痛くない範囲でやさしく動かす
  • 4週目:痛みの強さを10段階で記録し、変化を振り返る

こんなときは受診を

長引く痛みは、習慣だけでなく病気が背景にあることもあります。

次のような場合は、セルフケアより先に医療機関へ。

  • 安静にしても痛い、夜間に痛みで目が覚める
  • 発熱・急な体重減少・しびれを伴う
  • 痛みがどんどん強くなる、範囲が広がる
  • 3か月以上続く痛みで、医療機関の診断を受けていない

よくある質問

ストレッチは全部ダメですか?
痛みを感じるほど無理に行うのがNGです。痛くない範囲でやさしく動かすのは問題ありません。
脂質は全部避けるべきですか?
とりすぎが問題です。バランスの良い食事を心がけてください。持病のある方は医師にご相談を。
動くと痛いのですが?
強い痛みがあるときは無理をせず、痛くない範囲で少しずつ動かしましょう。
湿布や痛み止めは使ってもいいですか?
用法を守って使う分には問題ありません。ただし「薬でごまかしながら悪習慣を続ける」状態が長引くようなら、原因の見直しと医療機関への相談を。
どの習慣から直すのが効果的ですか?
いちばん心当たりがあるものからで構いません。多くの方はまず「座りっぱなしを区切る」が取り組みやすく、変化も感じやすいです。
家族の痛みにも当てはまりますか?
3つの習慣は多くの方に共通します。ただし痛みの原因は人それぞれなので、強い痛みや長引く痛みは医療機関での確認をすすめてください。

もっと知りたい・相談したい方へ

その場のケアは動画で、根本の改善は治療院で。

※本記事は健康情報の提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。効果には個人差があります。しびれ・強い痛み・長引く症状がある場合は、医療機関にご相談ください。