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猫背

猫背を、深いところから
伸ばすセルフケア

胸を張っても、すぐ戻る猫背。じつは表面の筋肉だけでなく「体の前面の深いつながり」がカギです。理学療法士が3ステップのセルフケアを動画で解説します。

解説:六層連動操法 開発者・沖倉国悦(理学療法士)

こんなこと、ありませんか?

  • 気づくと背中が丸まっている
  • 胸を張ってもすぐ戻る
  • 肩こり・首こり・頭痛がある
  • 呼吸が浅い・疲れやすい
  • 写真で姿勢が気になる

猫背の“本当の原因”は深いところ

猫背は、一般的には小胸筋・大胸筋など胸の前の筋肉が引っ張って起こると言われます。でも、それだけでは戻ってしまうことが多いもの。

本当のカギは、体の前面を通る深いつながり「ディープフロントライン」。ここが固まると猫背になりやすく、もっと深いところを狙わないと猫背は解消されません

体の前面の深いつながり(ディープフロントライン)がカギ(動画より)
体の前面の深いつながり(ディープフロントライン)がカギ(動画より)

深部から伸ばす3ステップ

姿勢を固定してから、腕を大きく使って深部を伸ばします。反り腰にならないよう意識しましょう。

1

姿勢を固定するSTEP1

立った状態で、体が真っ直ぐになるように恥骨を上に上げるイメージで、姿勢を固定します。

恥骨を上に上げるイメージで、姿勢を固定(動画より)
恥骨を上に上げるイメージで、姿勢を固定(動画より)
2

腕を天井へ伸ばすSTEP2/10秒

天井に引っ張られるイメージで腕をぐ〜っと上げて、10秒間キープ。体の前面の深いラインが伸びます。

天井に引っ張られるイメージで腕を上げ、10秒キープ(動画より)
天井に引っ張られるイメージで腕を上げ、10秒キープ(動画より)
3

肘を開いて腕を落とすSTEP3/10秒

肘を外側に開き、10秒かけてゆっくり腕を落としていきます。深部が伸びたまま、肩・胸が開きます。

肘を外側に開き、10秒かけてゆっくり腕を落とす(動画より)
肘を外側に開き、10秒かけてゆっくり腕を落とす(動画より)

やるときの注意

無理は禁物。 痛気持ちいい” までにしましょう。

  • 反り腰にならないよう、恥骨を上げる意識で
  • 肩や腰に痛みが出たら中止する
  • 無理に反らさない

強い痛み・しびれ・長引く症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

猫背がなかなか変わらないときは、体の深部のつながりから整えるのが近道です。お近くの認定治療院で相談できます。

猫背は「見た目」だけの問題ではありません

背中が丸まると、胸がつぶれて呼吸が浅くなり、首が前に出て肩こり・首こり・頭痛の温床になります。実年齢より老けて見える、気分まで沈みがちになる——猫背の影響は全身に及びます。

逆に、深部から姿勢が起きると、呼吸が深くなり、肩の荷が軽くなったように感じる方が多いもの。3ステップのケアは、その入り口です。

効果を高めるコツ

  • 朝晩1回ずつ+日中気づいたときに。1回1分もかかりません
  • 壁を背にしてかかと・お尻・後頭部がつくかチェックすると、変化が分かる
  • 腕を上げるとき、肩がすくまないように。首は長く保つ意識で
  • デスクワークの合間に行うと、こわばりのリセットになります

よくある間違い

「胸を張る」だけの姿勢矯正は続きません。

  • 胸だけ張って反り腰になる——恥骨を上げる意識を忘れずに
  • あごが上がる——目線はまっすぐ、頭は天井から引かれるイメージ
  • 力んで息を止める——呼吸は自然に続けましょう

丸まらない習慣

モニターとスマホを目の高さに。これだけで背中が丸まる時間は大きく減ります。長時間同じ姿勢が続いたら、3ステップのケアか、立ち上がって伸びをひとつ。

正しい姿勢の「支え方」は背筋は伸ばすな|姿勢を守るセルフケアで、肩こりを伴う方は肩こりのセルフケアもあわせてどうぞ。

1日の取り入れ方(例)

猫背は「積み重ね」で戻ります。こまめなリセットを日課に。

  • :3ステップを1回。1日の姿勢の土台をつくる
  • 仕事中:1時間に1回、腕を天井へ伸ばして10秒(STEP2だけでもOK)
  • 帰宅後:壁に背をつけて、かかと・お尻・後頭部のチェック
  • 寝る前:あおむけで腕を頭上に伸ばし、胸の前をゆるめる

こんなときは受診を

背中の丸まりが、病気によるものの場合もあります。

次のような場合は、セルフケアより先に医療機関へ。

  • 急に背中が丸くなった、身長が縮んだ(圧迫骨折の可能性)
  • 背中や胸の痛みが強い、息苦しさを伴う
  • 手足のしびれ・力の入りにくさがある
  • 子どもの姿勢の異常(側弯症などは専門医へ)

よくある質問

胸を張るだけではダメですか?
表面の筋肉を伸ばすだけでは戻りやすいです。体の前面の深いつながりを伸ばすと、変わりやすくなります。
1日に何回やればいいですか?
気づいたときに。3ステップを続けて行うのがおすすめです。
反り腰が心配です。
恥骨を上に上げる意識で姿勢を固定すると、反り腰になりにくくなります。
どのくらいで姿勢は変わりますか?
ケア直後にも胸の開きは変わりますが、姿勢として定着するには2〜4週間、毎日の習慣にするのが目安です。
子どもの猫背にも使えますか?
大人向けの内容ですが、①〜③は子どもにも無理のない動きです。ゲームやスマホの時間と姿勢もあわせて見直してあげてください。
寝ながらできる方法はありますか?
あおむけで腕を頭の上に伸ばすだけでも、前面のつながりは伸びます。立って行うのがつらい日の代わりにどうぞ。

もっと知りたい・相談したい方へ

その場のケアは動画で、根本の改善は治療院で。

※本記事は健康情報の提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。効果には個人差があります。しびれ・強い痛み・長引く症状がある場合は、医療機関にご相談ください。