HIP PAIN WHEN WALKING
歩くと股関節が痛い
歩き始め・長く歩いたあと・体重が乗った瞬間、それぞれで見るところ
歩き始めの数歩がつらい。買い物の途中から脚の付け根が痛くなる。片足に体重が乗った瞬間にズキッとして、ガクッと力が抜けそうになる。歩くときの股関節の痛みは、外出や仕事を控えるきっかけになりやすい症状です。六層連動操法では、歩くときの痛みを股関節だけの問題ではなく、片足で体を支える瞬間に、骨盤・お腹の奥・脚の外側・肋骨側のどこかの癒着が股関節を引っぱっている状態と考えます。痛み方によって、引っぱっている場所が違います。
- 歩き始めの痛み・長く歩いたあとの痛み・体重が乗った瞬間の痛みでは、股関節を引っぱっている癒着の場所が違う
- かばって歩き続けると、膝・足首・腰に新しい痛みが広がる。原因は股関節ではなく癒着の側にある
- 六層連動操法は歩いてもらって確かめ、癒着を剥がしたあとにもう一度歩いて歩幅と揺れの変化を比べる
歩くとなぜ股関節が痛むのか——痛み方で分けて考える
歩くとき、股関節は体重を片足で受け止めながら、脚を前に運びます。立っているときの何倍もの負担が一瞬に集中する動作です。このとき股関節がなめらかに転がれないと、負担が受け皿の一点にかかり、痛みが出ます。六層連動操法では、転がりを止めているものを癒着と考えます。手術やケガ、内臓まわりの炎症のあと、修復の過程で膜どうしが貼りついたまま残るのが癒着です。貼りついた膜は骨盤の中から股関節を引っぱり続け、後ろへ伸びるはずの動きを止めます。引っぱられた筋肉は身を守るように縮こまります(攣縮)。縮こまりは筋膜のつながりに沿ってライン状に広がり、末端の股関節で痛みとして出ます。
歩き始めに痛い。立ち上がってから最初の数歩がつらく、歩くうちに楽になるタイプです。脚を前に出す腸腰筋が、お腹の奥や骨盤の内側の癒着に引っぱられて縮こまっている場合に多く、座っていた時間のあとほど強く出ます。股関節の前側・付け根が痛いで詳しく解説しています。
長く歩くと痛くなる。歩き始めは平気でも、10分、20分と歩くうちに付け根やお尻がつらくなるタイプです。一歩ごとに小さな引っぱりが積み重なって、股関節のまわりが支えきれなくなっている状態で、脚の外側から肋骨側へつながるラインや、過去の手術痕の癒着が関わっていることが多くあります。
体重が乗った瞬間に痛い・ガクッとする。片足に乗った瞬間にズキッとし、力が抜けそうになるタイプです。骨盤の中や太ももの内側(内転筋)の癒着で骨頭が受け皿の中で止まり、片足で踏ん張れなくなっています。体が左右に揺れたり、転びやすくなったりします。片方だけ痛む理由は股関節の痛みの原因、股関節の症状全体は股関節のまとめページをご覧ください。
休めば楽になるのに、歩くとまた痛む理由
歩いて痛くなり、休むと楽になる。マッサージや湿布でその日はしのげる。それをくり返している方は多いと思います。休むと楽になるのは、片足で支える負担が一時的になくなるからで、股関節を引っぱっている癒着が離れたわけではありません。歩き出せば、同じ場所に同じ引っぱりがかかります。
もうひとつ見落とされがちなのが、かばう歩き方です。痛い側に体重を乗せないよう歩き続けると、反対側の脚、膝、足首、腰に負担が移り、そこに新しい痛みが出ます。「股関節をかばっていたら膝も痛くなった」という方の原因をたどると、膝ではなく骨盤の中の癒着だった、ということが珍しくありません。痛む場所と、原因の場所は別です。
六層連動操法が確認すること
六層連動操法の考え方そのものは 癒着と痛みの考え方 にまとめています。ここでは、この症状で何を確認するかだけを書きます。
歩くと痛む方には、まず実際に歩いてもらいます。どちらに体が傾くか、どこで脚が前に出にくくなるか、片足立ちでどこまで支えられるかを見て、股関節を引っぱっている場所をたどります。
- 動きを確認歩行・片足立ち・階段の上り下りで、痛む瞬間と体の揺れ、脚が出にくくなる場面を整理する
- 原因をたどる腸腰筋の通り道、骨盤の中、太ももの内側、脚の外側から肋骨側、過去のケガや手術痕まで、転がりを止めている癒着を探す
- 癒着を剥がすテコの原理で最小限の力を深い層に届かせて剥がし、もう一度歩いて歩幅・揺れ・痛みを比べる。変わらなければ別の層・別の場所を検査し直す
股関節を無理に回したり引っぱったりはせず、表面を強く揉むこともしません。取れた癒着は、基本的に元には戻りません。ただし、長年積み重なった癒着は1回の施術では取り切れない部分が多く残るため、次回に残っている癒着を再チェックして続きを進めます。
突然の膝痛で5分も歩けなくなった方は、足を着けない原因を骨盤までたどって歩き方が変わりました。股関節の不安定感から転倒・骨折までした方は、足の踏ん張りを取り戻しています。30年続いた腰痛と膝・股関節痛の方は、階段の動作が変わっています。階段の下りが怖かった方の原因は、20年前の婦人科手術のあとに残った腹膜の癒着でした。
実際の施術での会話
歩くと股関節が痛いの方の症例動画で、実際に交わされたやり取りです。沖倉が原因を伝えた言葉と、剥がした直後の反応を、動画の言い回しのまま引用しています。
沖倉「外側の筋肉に力が入らない。これが転倒の原因です。右で踏ん張った時にここが使えず、支えきれずに転んでしまった。腕からの影響を探ると、親指から首、そして股関節の前の外側へつながっています。」
患者さん「手のケガが、こんなところまで響いていたんですね。」
股関節の不安定感から転倒・骨折——足の踏ん張りを取り戻すまで(股関節の不安定感・転倒)沖倉「では、足の制限が起きているところを取っていきますね。…ほら、足が自然に上がるようになりました。」
患者さん「本当だ、軽い。自然に上がります。もう嘘みたいです。あの痛みはどこに行ったんでしょう。」
突然の膝痛で5分も歩けない——足を着けない原因を骨盤までたどる(突然の膝痛・歩行困難)沖倉「片側だけ施術しました。一度起きて、立った感じと膝を確認しましょう。」
患者さん「身体が全然楽です。膝も痛くありません。思わず跳びたくなるくらい軽いです。」
30年続く腰痛と膝・股関節痛——階段動作が変わるまで(30年の腰痛・膝痛)炎症が続くと、新しい癒着ができる
歩くときの痛みは、股関節が後ろへ伸びる動きで出ます。腸や子宮・膀胱のまわりで炎症が続いていると、骨盤の中に新しい癒着ができ、後ろへ伸びる動きがまた止まって歩幅が戻ります。施術のあと歩きやすくなった方が数週間で戻るとき、見るのは歩き方より先に、食事と便通の変化です。
歩ける距離が戻ってしまう方に聞く3つ。
- 便秘・下痢をくり返していないか(腸の炎症のサイン)
- 甘いもの・菓子パン・清涼飲料の量
- 外食や惣菜の揚げもの・炒めものの頻度
骨盤の中の炎症が引くと、同じ施術でも歩幅の変化が長く続きます。
施術の様子(動画)
歩くと股関節が痛いの施術では、痛む場所ではなく原因の場所をたどります。癒着を剥がした直後に動きがどう変わるかを、編集せずに公開しています。
股関節の不安定感から転倒・骨折——足の踏ん張りを取り戻すまで(YouTube)
同じ症状の施術症例
歩くと股関節が痛いで来院した方の記録です。問診・動作の確認・原因の見立て・施術後の変化を、症例ごとに読めます。
よくある質問
歩くと痛いときは、歩かないほうがいいですか?
痛みが強く出る距離を無理に歩く必要はありません。ただ、歩かなければ癒着が離れるわけでもありません。六層連動操法では、歩ける範囲を確かめたうえで、股関節を引っぱっている癒着を剥がし、歩ける距離の変化を確認します。
痛いほうの脚をかばっていたら、膝や腰も痛くなりました。
かばう歩き方が続くと、負担が膝・足首・腰へ移ります。症例でも、股関節をかばって膝や足首が痛くなっていた方が多くいます。膝や腰だけを見るのではなく、元になっている股関節まわりの癒着から確認します。
歩き方を直せば痛みは変わりますか?
癒着が残ったままでは、意識して歩き方を変えてもすぐ元に戻ります。先に癒着を剥がして股関節が転がれる状態にしてから、腸腰筋を使う歩き方を身につけるのが順番です。公式のセルフケアに「痛みが消える歩き方」のページがあります。
あわせて読みたい
六層連動操法を受けられる治療院
六層連動操法は、沖倉国悦のセミナーを修了した認定施術者が全国で行っています。地域別に探せます。体験会・セミナー・施術モニター募集などの最新情報は公式LINEでご案内しています。
現在、沖倉国悦本人による新規の施術予約は受け付けておりません。
「六層連動操法は怪しい?」と感じた方は、医師監修の臨床試験の結果と受講した施術家の実績をご覧ください。
この記事について
六層連動操法事務局が、沖倉国悦の臨床経験と公開している施術動画・症例記録をもとに作成しています(作成日:2026年10月17日)。「癒着」は六層連動操法の臨床上の見方を含む言葉です。記事の訂正・ご質問はお問い合わせページへお寄せください。

階段の下りが怖い脚の突っ張り——20年前の婦人科手術と腹膜の癒着を検査
しゃがむのが怖い左股関節の痛み・しびれ——体の外側のラインと胸郭の癒着